4歳~7歳の方のレッスン編です。
私がレッスンするときにしていることを書いています。
保護者の方がお子様に教える時の、参考になるかと思います。
初回 お試しレッスン
レッスンを始める前に、「お試しレッスン」というのがあります。
最近の先生方はたいていしておられるので、
習いたいと思われたときには、大人の方も
何人かの先生にお願いしてみるといいと思います。
私の場合だと、
基本的には3歳~4歳の1週目のレッスンと同じです。
こちらの働きかけに対する受け答え、取り組みなどを
しっかりと観察させていただいて、
どんな教材を使うかを考えています。
【指番号の練習】
指番号を教えます。
まずは掌を合わせて1番から5番まで指番号を教えます。
その後、指先だけをくっつけて
お子さんの手と手の間にグーにした手を入れます。
手が丸い形になったら、その丸を潰さないように
1番から指をひとつずつ離します。
指先がとがらないように気をつけましょう。
反応によって、特に小学生には
「1・2・3・4・5」の後
「5・4・3・2・1」
ランダムにというところまで、進めてしまいます。
付き添いでいらした保護者の方にも、やっていただきます。
4に指(薬指)を動かすことは、誰がやっても難しいので
意外と盛り上がり、緊張がほぐれます。
コミュニケーションが取れたら、椅子のお話に入ります。
椅子について
お子様がピアノの練習を始める場合、
椅子だけはピアノ用のものをお勧めします。
座面の高さの調整が必要になりますし、
バランスも背もたれに重みがあるので、前のほうに座ってグラグラしません。
高さ自在であっても横型のものは、バランスが悪くお勧めできません。
背もたれ付きの椅子は、高さ調節が子供でもわかりやすいです。
刻みのいくつめが自分の高さかを、目で見て確認できるからです。
この時期のお子様には、自分で高さ調節ができるように
正しい椅子の調整方法をしっかりと教えてしまいましょう。
そのほうが、見様見真似のいい加減なことをされるより安全です。
楽器の位置
テーブルにキーボードを置く場合、
テーブルの縁に合わせて楽器の鍵盤を置いてください。
椅子の位置
ミドルC(真ん中のド)におへそを付けて立ってもらいます。
その位置から足を動かさずに
座面の3分の1程度に座れる場所が、椅子の位置です。
椅子の高さ
鍵盤に対してひじから先が水平になる高さに、座面を調整します。
できるようなら、お子様に自分で調整してもらいます。
この時期のお子様は、「ダメよ」といっても聞いてはくれません。
安全装置をしっかりかけるところまで、
きちんと教えた方がかえって安全です。
足台の高さと、乗っても壊れないこと
足でしっかり体を支えるように、
乗っても壊れない足台を用意してください。
足台がしっかりしていないと、背中が丸まってしまいます。
足台は高さの合っていれば、
段ボールの箱に新聞紙をつめたもので十分です。
ピアノを弾いてみる
ミドルC(真ん中のド)に、左右順番に1の指を置きます。
始めは「優しく弾いてね」と「ド」の音を出してみます。
「一番下まで、押してる?」と声掛けします。
次に「小さい音で弾けるかな?」と弾いてみます。
鍵盤が下までさがっているか、チェックしてください。
「必ず一番下まで押してね。」と、声がけします。
右手12345で「ドレミファソ」
左手12345で「ドシラソファ」
を弾いてみましょう。
「優しくね」「下までだよ」と声掛けを、毎回、してください。
指の位置をそのままにして、声がけした音を3つずつ、弾いてもらいます。
右「ドレミ」 左「ドシラ」
右「レミファ」 左「シラソ」
右「ミファソ」 左「ラソファ」
右「ソファミ」 左「ファソラ」
右「レミレ」 左「ドシド」
規則性に気が付いているか、
規則性を外した時に、どんな反応をするかを観察します。
この時、隣の音を弾いてもらうことが 大事なポイントです。
離れた音に反応できるのは、練習を重ねた後だと理解してください。
できることをしてもらうのが、始めのレッスンのポイントです。
ピアノで何を弾きたいの?
馴染んできたところで、
「どんな曲をピアノで弾いてみたい?」
と尋ねます。
知っている曲なら、ちょっとだけ弾いてみます。
(この時期のお子様のリクエストは、
3曲聞くとたいてい知っている曲が出てきます。
・・・54歳母、がんばってます)
音の並びで、弾けそうなところを見つけて
ワンフレーズ、3回その場で練習します。
弾けても弾けなくても、その日はそこまでです。
『うたとピアノの絵本』からのスタート
ここまでやってみて、反応が良くないようなら
「うたとピアノの絵本」からのスタートをお勧めします。
うたとピアノの絵本(1) みぎて アキピアノ教本 導入編(3~7歳)
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3歳の理解力と、
年中さん、年長さんの理解力にはかなりの差がありますので
進み具合はかなり早くなると思います。
お時間が取れるようなら、始めの時期の
10回分のレッスンを週2回で取り組むことをお勧めします。
(レッスン代金を、期間限定で少しお安くご提案することもあります)
小学生には10回分の週2回レッスンの提案と、
ほかに、夏休みや春休みに集中講座をお勧めすることもあります。
お子様が飽きないうちに、次々と優しいレッスンを進めてしまいます。
弾きたい曲を弾けるようにすることが、長続きの近道です。
『ピアノひけるよジュニア』からのスタート
「ピアノひけるよジュニア」をご提案する場合も、
小学生にはレッスン開始時の週2回のレッスンを10回分と、
夏休み、春休みの集中講座を提案します。
しってるきょくでどんどんひける ピアノひけるよ!ジュニア(1)
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幼稚園のお子様には負担が大きくなりますので、
週1回がいいと思います。
『ピアノひけるよジュニア 』スタートの場合は
ワークブックも一緒に始めます。
ピアノひけるよ! ワークブック 1 かいておぼえておんぷがよめる
- 作者: 橋本晃一
- 出版社/メーカー: ドレミ楽譜出版社
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週2回のレッスンは、
ご提案した半分くらいの方が受け入れてくださいます。
お子様によっては
スケジュールがいっぱいで難しい方がおられるので、
その場合には「負担が大きい」と考え
それ以降のご提案を避けるようにします。
「長期休暇ならやりたい」とおっしゃる方もおられます。
4~7歳の練習の注意点
大人と一緒であれば20分以上の練習も可能です。
そのため つい大人のほうが力がこもってしまい、
無理をさせてしまうことがあります。
成長期の大事な時期にけがなどさせないように注意してください。
始めはレッスンは30分
普段の練習は20分にしましょう。
次回、本が届いた後のレッスン方法です。