私「はむすた母」、
「趣味で楽しむピアノの先生」と自称しております。
何人かの生徒さんのお家にうかがって、レッスンをしていたので
とてもまれな経験をさせていただきました。
なんと、
私が使った最初のピアノと、同じピアノを使う生徒さんがおられたのです。
今も実家に置いてある「アップライトピアノ」は、昭和43年のYAMAHA製で
当時にしては珍しく「艶消しの茶色のピアノ」です。
当時のものとしては、気持ち背が低いのも特徴です。
初めておうかがいしたとき、私、びっくりして
「私の実家と同じピアノです。」
って、最初にお話ししたんです。
そうしたら、生徒さんのお父様が
「姉が置いて行ったピアノなんですよ。」
と、教えてくださいました。
同じ製品のピアノに出会ったのは、それきりなのですが
10年近く、その生徒さんのお家に通って、何度か私もそのピアノを弾いて
とても面白い体験をしました。
楽器は、どんな種類の楽器でも
場所によっても音が違うし、気候によっても違います。
弾き手が違えば、もちろん違う音を出しますし、
同じ人が弾いても、曲や、体調でも違う音がでます。
ピアノの場合、とりあえず鍵盤を押せば だれでも音は出せるのですが
それだけに、弾き手によって恐ろしいほど音が違うのです。
私の実家のピアノは、
私がガツガツ弾いた時期に「ハンマーのフエルトを半分に削って調整した」ので
かなり固い響きがします。
私は「ハンマーのせいだ」と思っていたのですが、
生徒さんのピアノを弾いた時、同じような固い響きで
ちょっと面白くなってしまいました。
生徒さんのピアノが置いてあった場所が、
マンションの角部屋の角の位置だったので
どうしても金属質な響きがあります。
でも、私の実家のピアノよりは「まろやかな音」も出せるピアノでした。
2台とも個人宅の楽器としては珍しく、あまりお休みさせることなく
使われてきた楽器です。
普段弾いている弾き手の、使い方の違いなのか、
メンテナンスの違いなのか
私にとっては、とても楽しい体験でした。
Twitterを見ていたら「cuLo様」が、こんなつぶやきをされました。
ピアノ界にも「木材によって音が違う」ってあんのかな?
— cuLo (@cuLo_MOD_Studio) 2018年8月30日
cuLo様、手作りのエフェクター等をブログに書いておられます。
私がこのところサボっている音楽講座を、
助けていただいているお一人です。
ちなみに、私、大変申し訳ないのですが
cuLo様の書いておられるブログ、9割がた理解できていません。
本当にたまに、cuLo様の書かれる「うい~ん」とか、「ぎゅい~ん」とか
何となく伝わってくることがあって、テンションを上げています。
そう、「木材によって、音が違うのか」問題でした。
「たぶん」
としか、私は答えられませんでした。
あまり有益なお答えができなくてスミマセン。
私は本当にまれな経験で「同じ製品のピアノ」に出会いましたけど
「同じ形のピアノ」に会うことも、実はかなりまれなんです。
「同じ形の、違う木材」に会うことって、あるのかしらん?
結局、私がお勧めしたのは
「浜松の、楽器博物館」
です。
地下の階に、たくさんのグランドピアノが並んでいます。
製作年代が違うピアノが並んでいて、形も違うし、ピアノ線も違うので
cuLo様の疑問である「素材の違い」にどこまで対応いただけるか心配です。
でも、
「同じ場所で」
「同じ条件で」
「メンテナンスまで同じチームでかかわっている」
そんなピアノがたくさんあるところを
私はそこしか知りません。
民族楽器がたくさんあって、
見ごたえのある博物館です。
鳴り物がお好きな方、お勧めします。
子供も触れる楽器体験のお部屋もあります。
(娘と二人で、時間いっぱいまで遊んでしまいました)
ピアノ弾きは、基本的に自分の楽器を持ち歩けないので
いろんな楽器に出会う楽しみがあります。
すぐに仲良くなってくれる楽器ばかりではないので
巨匠と言われる方々も、皆さんご苦労されています。
それでも、よそ様の楽器を堂々と弾かせてもらえるのは
ピアノ弾きの特権です。
電子ピアノも据え置きの大きな楽器が出てきているし
これからも、どんな楽器に出会えるか楽しみです。