あれは、娘が幼稚園の年長さんだったころのこと。
兄ちゃんその1は中学1年生、
サンタさんへのお手紙が上手に書けない妹の代筆を引き受け、
ついでに自分の分も書きました。
サンタさんへ
去年のプレゼント、ありがとうございました。
ぼくは、たくさんおもちゃがあるし、
今年はもういいので、
僕の分はサンタさんへの手紙が書けなくて困っている子のところに
あげてください。
プレゼント辞退のお手紙です。
それを聞いた年長さんの妹、大泣き。
「ふぇ~ん、
兄ちゃんその1は、ヒック、いい子だもん。
兄ちゃんその1に、ヒック、サンタさんが来ないなら、
私のところには、ヒック、ヒック、
絶対にサンタさん、来てくれないもん。ヒック。
兄ちゃんその1にプレゼントないなら、
みんな、プレゼント、なしだよ~!
びえーーーーーん!!!」
兄ちゃんその1、苦笑い。
兄ちゃんその2(当時小5)、そっぽ向いて、笑いをこらえてる。
しょうがないので、お手紙の書き直しをしました。
兄ちゃん’sは、「サンタさんのお荷物を軽くするために」
図書カードをリクエストすることにしました。
「これなら軽くて、運ぶのは楽そうだねえ。」
「でもサンタさんの袋の中で、底のほうに落ちたら、
取り出すの大変そうだねえ。」
と、変なことを心配して、
二人して、わざわざ妹に聞かせて楽しんでいます。
さて、12月24日夜
そのころ我が家では
ノーラットの「サンタクロース現在地情報」を、毎年見ていました。
(今は、グーグルアースがやってるのかな?)
小学校低学年の「サンタさんはいるか?」問題は
「アメリカ空軍が、毎年、サンタ情報をやっているんだよ。
アメリカ空軍って言ったら、スペースシャトル飛ばすところだよ。
サンタさん、絶対、いるでしょう。」
というのが、殺し文句です。
シャトル打ち上げも、よく見ていました。
おとうさんを含めて我が家はみんな
一度は「宇宙飛行士」になりたいと思う
マニアな家族なんです。
ケーキを一切れ、紅茶を一杯、テーブルに残し、
「甘いものばかりでは、つらいだろうから」と みかんも置いて、
サンタクロースが日本に到着する前に布団に入ります。
その年、兄ちゃんその1は
妹が寝付いてたのを確認してから、
枕もとの靴下にプレゼントを押し込み、
兄ちゃんその2と自分の靴下にも図書カードを入れ、
ケーキとみかんを平らげて、紅茶を一口残す芸の細かさを発揮し、
初のサンタ役を務めたのでした。
(お父さんは出張で、不在でした)
クリスマスの朝、一番に起きた妹は、
兄ちゃん’sの靴下にプレゼントが入っているのを確認すると
大喜びで兄ちゃん’sを起こして
「ほら、兄ちゃんその1は、やっぱりいい子でしょう?」
と、とってもうれしそうでした。
めでたし、めでたし。