一ノ関に宿泊しました。
駅にあるポスターです。
お肉の上、お椀の中身はすべて「お餅」なんです。
この中から。一つを選ぶんじゃないんです。
一人分のお膳に、一度に並ぶんですよ。
ちょっと、びっくりでしょう?
このあたりの「餅文化」は「伊達藩」の文化圏なのだそうです。
伊達藩の食文化では季節の行事や、ハレの日には必ず「お餅」で祝うんですね。
「お餅」の頂き方も様々で、
甘いものを中心に、お惣菜系、お汁系と、
300種類くらいはあるとか、多彩ですね。
年中行事として、
一年に60回くらい「お餅」をいただく機会があるんですね。
月々の行事を思い浮かべてみたのですが、
まず、60回の年中行事が浮かばないです。
週1回の行事ごとって、ずいぶんたくさんの気がします。
毎週、お餅付くのか~ すごいなぁ
一人分のお膳には
「あんこ餅」「お雑煮」「料理餅(変わり餅)」と「大根なます」「たくわん」
が、のります。
祝い事になると、
「お餅のお椀が8種類」と、「おなます」
で、お酒をいただくこともあるようです。
伊達の方は、甘党なのかな?
お義母さんの作るお正月のお膳には
「お雑煮」と「餅入りの汁気のないお汁粉」
が、並びます。
お正月の朝、
「お餅、いくつ食べる?」
と聞かれるのも、はじめは「きょとん」としていました。
答え方は、
「お雑煮2つ、お汁粉2つ」
が基本形です。
最近は、一つずつも
「スタイル、気にするからね。」
と許してもらえますが
「一つだけお椀に入れるのはよくない」
と言われたことがあります。(理由を忘れてしまいました)
「お雑煮にお餅一つ」が普通で育ったので、珍しいなと思っていたんです。
私の実家は、今思うとあまりお餅が好きではなかったようで
「お餅」を「お餅」として食べるのはお正月だけです。
一度に食べるのは、一人一切れ。
「お餅は一切れで、ご飯一膳分あるんだから、
一切れで充分だよ。」
と、教えられて育ちました。
元旦の朝に「お雑煮」を一度
2日に「お醤油とお砂糖」の味付けを一度
3日は「きなこ餅」を一度
4日に「いそべまき」を一度
それくらいで
「もう、お餅は一年分食べたかな」
という感じでした。
一ノ関の方々の、一食分にもなりませんね。
お義母さんの出身は、白石蔵王
白石は、伊達家の文化圏です。
違う味付けのお餅が、一度に並ぶのは
お義母さんのオリジナルかと思っていましたが、
ここにルーツがあったんですね。
「汁気のないお汁粉」は、「あんこ餅」だったようです。
たくさんお餅を食べたのに、どうしてもっと作りたいんだろうと
不思議だったんですが、
お義母さんにしてみれば、本当はもっと並べたかったんですね。
種類がたくさんあるとは言っても、
もてなしには甘い味付けが多いみたいですね。
ハレの日の、お祝いなので
贅沢に甘い味付けが欠かせないのでしょうか。
人が集まるごとに、お餅をついて
お豆を煮てあんこを作り、
ほかにもたくさん「お餅」にからめるものを用意して
甘いものに合う「お漬物」「酢の物」「香の物」を準備する。
お客様にも「お餅」でおもてなし
冠婚葬祭も「お餅」で「本膳」を作る。
お米の豊かな文化だな~
一ノ関でスーパーに立ち寄りました。
4月後半のこの時期でも、
一番、目につきやすいところに「お餅」売ってましたよ。
山になっていました。
この食文化は、
一ノ関に行ったら、
「お餅」ぜひ食べてくださいね。
1年じゅう、いつでもいただけます。