娘です。
けしやうのものか ましやうのものか 正体をあらはせ
何かというと、「狐の窓」と呼ばれるものです。
これは、妖怪に化かされないための方法のひとつで
真ん中にできた穴から覗いて、上の言葉
「けしやうのものか ましやうのものか
(化性のモノか魔性のモノか)
正体をあらはせ」
と3回唱えると
人に化けている妖怪や
天気雨の日に狐の嫁入りが見えるのだそう。
なぜ見ようとするのかというと
妖怪たちは姿を見破られると
人間にいたずらができなくなるんだとか。
なので、昔の人たちは妖怪にちょっかいをかけられないよう
いろいろ試したようです。
母
「え、すごい。どうやってその形になるの?」
娘
「(上の図の通りに)ここをこうして…こうするんだよ」
母
「なるほどなるほど…。ん?できない。これ難しいよ~」
娘
「違う違う。同じ手の小指が向いてるほうに指の先を向けるんだよ」
母
「うん。そこまではできるんだけど、親指がうまくいかない…。」
娘
「そうだよね。親指がこんな風にならないよね。」
母
「ん?…できてんじゃん!」
と、まあ
そもそも手がこの形にならないので
困ったものです。
昔の人はほかにも、
股のぞき(立って股の間から覗く)
袖のぞき(着物の袖を持ち上げた下から覗く)
銃の穴から見る(スコープなどを反対から覗く)
扇の骨の間から見る
などいろいろな方法で
人と妖怪とを見分けようとしていたようです。
あ、でも
一応、人に向けてみるのは「失礼なこと」らしいですよ。
どうして妖怪は見られると
いたずらができないんでしょうか。
やっぱり、泥棒が見られると盗みができないように
妖怪も見つかると、いたずらしにくいんでしょうか。
詳しい話は分かっていないのですが
そういうところは人と同じような理由なのかもしれませんね。
狐の窓を私もやってみたのですが
ちゃんと唱えなかったせいか何も見えませんでした。
ちょっと悲しいなぁ…。