多肉植物は
植物の中でも年間を通して、手入れの回数が少なく
忙しい方や、家を空ける機会の多い方でも育てることができる植物です
多肉植物の冬場の管理方法を、ご紹介します
凍らないように管理する
多肉植物は温度変化には強い植物ですが
凍ったところから凍傷にかかって壊死していく特徴があります
多肉植物が凍らないところなら、冬の屋外でも管理は可能です
また、室内であっても
多肉植物の葉に水がついたまま凍ると、壊死してしまうことがあります
置き場所、水やりの方法に気を付けてください
冬場のみ室内で、こじんまりと管理したい場合
春から秋までは屋外で管理して、
凍りやすい冬だけ室内で管理したいと思った時
なるべくこじんまりと、小さく管理したいと考えます
通常、推奨される植え替えの時期は春とされますが
多肉植物は植え替えに強い種類が多いので
「こじんまりとしたい」と思ったときに、植え替えても
たいていは大丈夫です
好みの大きさに切り取って、指し芽で植え替えをします
子株を取り分けて、少し根を付けた状態で植え替えるものもあります
植え替え用の培養土は、専用品が簡単です
人の過ごしやすい温度に管理された室内は
虫も繁殖しやすい傾向があります
土も、植物も虫がついていないかよく確認して
植え替え、取り込みを行ってください
新しく購入した培養土の簡易的な殺虫法として、
熱湯をかけることをお勧めします
大量に培養土を必要な場合は、
これらの培養土を使う場合も、虫対策に熱湯を使うと便利です
鉢に培養土を入れたら、鉢底から出てくるまで熱湯をかけます
よく冷めてから植え込みをしてください
カイガラムシに注意!
カイガラムシの成虫は、植物にしっかりと張り付いているので
こそげるようにして取り除きます
多肉植物の場合、こそげとると多肉植物事態を痛めることがあります
カイガラムシのついた部分ごと取り除く方が、管理は楽です
根や葉と茎の間にも、カイガラムシが潜んでいることがあります
よく観察して取り除いてください
カイガラムシは幼虫のうちは柔らかく、
つまようじなどで簡単にとることができます
虫を取った後はさっと水で洗い流しておくと、
小さい幼虫を防ぐことができます
しっかり乾かしてから植え込みを行ってください
カイガラムシは土の中でも繁殖します
カイガラムシが繁殖した土は、使わずに処分した方が無難です
室内管理の実例
こちらの写真は、我が家の玄関です
この場所は、一番寒い2月~3月に0℃近くまで温度が下がります
光はある程度入りますが、直射日光は入りません
ここに置いた鉢植えは、11月の半ばから4月の初めごろまで
この場所に置いたままで、過ごしています
水やりは1か月に1度程度、
晴れが続いて乾燥している日の午前中に
多肉植物の根元に大さじ2杯程度の水をやって
乾き気味に育てています
多肉植物の葉に水がかからないように、
かかった場合にも気温がさがってくるまでには乾くように
注意して水やりをしています
水やりにはスポイトボトルが便利です
100均で手に入ります
こちらは2階の日当たりのよい窓際です
この場所は冬場でも15℃以上になることがあります
5℃以下になることはまれです
水やりを増やした場合、玄関と同じく11月の中旬から、4月まで管理すると
大きく成長が見らます
こちらも、2階の南側の窓際です
この大きな鉢には、サンプルとして残しておきたいものを
まとめて植え込んであります
本来は同じ地域の植物ごとに鉢を変えて、管理方法も変えるのが理想です
私の場合は、この管理方法で育つものを残したいと考えているので
まとめて植え込んでいます
室内では大きくしたくないので、水やりは上記と同じく乾き気味で
それぞれの根元に大さじ2杯程度の水を月に1度ぐらいしか与えていません
根元のほうの葉が水分を失って枯れてきていますが
本体が枯れてしまうことは、ほとんどありません
屋外で管理しているもの
室内に入りきらなかったり、
去年の秋に植え替えて大きく育ったまま冬越しをさせたい鉢は
外で管理しているものがあります
こちらは大きめのプランターの中にいれて、
段ボールを乗せる簡易的な方法で管理している多肉植物の鉢です
水やりは12月の中旬の後は、現在まで与えないで過ごしています
私の住む地域は、最低気温はマイナス5℃ぐらい、
雪は数回降る程度です
段ボールの蓋は、プラス5℃以下の日は昼間でも外しません
もちろん雪、雨、夜間は段ボールがしっかり守ってくれています
1か月以上、外さない時もありますが
いくつかの鉢を除いて、おおむね春まで生き残ります
一年前の秋に植え替えた鉢は
今年の秋に植え替えた鉢と、去年の秋に植え替えた鉢を
写真に撮ってみました
比較のために、青い洗濯ばさみを置いてあります
左が今年の秋に植え替えた鉢、右が去年の秋に植え替えた鉢です
左側鉢の4種類の多肉の、前右側のものと
右側の鉢は同じものから「指し芽」で育ったものです
去年の秋、同じくらいの大きさでした
右の鉢は
去年の冬、室内で乾き気味に育てた後
4月の中旬に屋外に出して、雨水で育てたものです
午前中からお昼前まで直射日光が当たる場所に置いてありました
多肉植物を育てる専門書には、雨水では水分が多すぎるとされていますが
鉢底からきちんと水が抜けるようにして育てると
大きめに丈夫に育ちます
日陰で育てるようにありますが、
直射日光の下で育てても葉の色に違いが出る程度で、育ちます
好みの育て方、好みの葉の色を目指して
それぞれの管理でよいと思います
こちらは、
左が今年の秋に植え込んだもの
右が去年の秋に植え込んだものです
右側の鉢の多肉は、去年の秋には左側程度の大きさでした
去年の冬に植え込んだ後、室内に取り込んで乾き気味に育てて
4月中旬に日陰に置きました
水やりも控えめにして、小さく育てました
現在はそのまま、屋外のほとんど雨の当たらない縁台の下で過ごしています
水やりは12月の中旬を最後に、与えていません
最近の流行りの寄せ植えは、右側のように詰め込んだ形に隙間なく植え込みます
大きく育てることは想定していません
そのままの形を楽しみたいなら、水やりは極力控える必要があります
特に冬場に、室内で管理するなら
根元に近い葉が、少ししぼんだように感じてから
大さじ2杯程度の水をやる程度で十分です
多肉植物を増やしたい、大きく育てたいとお考えなら
十分に隙間を空けるように植え替えることをお勧めします
水分は土の表面が乾いていて、中は湿っている状態を保つと
大きく、葉もぷっくりと育ちます
ご自分にあった管理方法で、相性の良い多肉植物を見つけて
好みの形を探ってください