「夏も近づく八十八夜」
新茶を摘む歌ですね
2021年
今年の八十八夜は、5月1日だったそうです
半月が過ぎて、新茶の売り出しが始まりました
日本茶は、初摘みのお茶を「新茶」と呼んで
時期ものとしての格別感がありますね
紅茶にも、
「ファーストフラッシュ」と呼ばれる初摘みのお茶を
楽しむ習慣があります
私はこの紅茶が好きで、毎年楽しみにしています
紅茶のファーストフラッシュは、日本人には好まれる味だと思います
一度お試しいただきたくて、
頼まれてもいないのに、ご紹介することにしました
ファーストフラッシュのどこが日本人に合うかというと、
お茶の発酵が「日本茶に近い」のです
緑茶そのものとはもちろん違うのですが、
何と言うか「馴染みのある感じ」がするお茶なのです
もとは同じ種類の木「お茶の木」から
採取していることはご存じかと思います
それぞれのお茶の違いは、「発酵」のさせ方です
微生物による発酵ではないので、
厳密には発酵とはいいがたいのですが
お茶を作る工程を、昔から「発酵」と呼びます
ざっくりいうと
発酵が少なければ「緑色」に
発酵を深めると「紅色」に
なります
中間的なウーロン茶が「半発酵」と呼ばれるのは
この加減の具合が理由です
商品の写真でも、紅茶の赤い色でなく
緑がかった色が見て取れるここと思います
初めて見たときは
「これが紅茶?」
と、思ってしまう色合いです
これは初摘み茶の演出として、
生産者が意図的に発酵の具合を変えて
緑のお茶を生産しているのです
香りも味も、
紅茶の中では日本茶に近い、緑茶のような味わいがあります
お茶を抽出するお湯の温度にもよりますが
日本茶のように80度くらいの温度のお湯を使うと
渋みの少ない味わいを楽しむことができます
紅い色の紅茶に親しんだ方には、新鮮な味わいです
先ほど、抽出のお湯の温度の話が
いつのころからか、
紅茶は沸騰したてのお湯を使うのが常識のように
言われることがあります
私は、これには反対の立場をとりたいです
沸騰したての熱いお湯を使って渋みを出すように抽出すると
濃いミルクや、多めの砂糖に負けないうまみのあるお茶が入ると思います
でも、何も足さない緑茶に慣れた日本人の口には
渋みを避けて、ストレートで飲む紅茶は
口当たりの良いお茶に感じます
そもそもですけど、嗜好品であるお茶の入れ方に
作法を持ち込むのは
「茶道」のある国の癖のようなものだと思います
お茶を入れるお湯の温度くらい
自分の口に合うように、試行錯誤しながら
好きにすればいいと思うのです
もちろん沸騰したお湯で入れたお茶が好きなら
それでいいと思います
紅茶のファーストフラッシュは、
季節ものとして楽しんでいただきたいお茶です
特別感があるので、たくさんの量は買わずに
少しだけお求めになることをお勧めします
そして、さらに特別感のある「セカンドフラッシュ」も
試していただけたら
紅茶がさらに楽しくなると思います
セカンドフラッシュは7月ごろに発売になります