きんしゃち「金鯱」と書く、サボテンです。
54歳母、子供のころから、一番のお気に入りサボテンです。
きれいな緑でギザギザの大きな本体と
明るいクリーム色で横筋のはいった棘、
きれいな球形のフォルムがお気に入りです。
本当にサボテンが大好きなのですが、
どうも相性が良くないようです。
写真を上から撮ってごまかしていますが、
実はこのキンシャチくびれができて、細長くなってきました。
私の父が、
「お前、一緒に育ったろうが!」
と言いながら、教えてくれたところによると、
栄養と、日光が足りないそうです。
私が生まれたころ、
私の祖父は「サボテン屋」でした。
小学生のころ夏休みにお手伝いで、売り子しました。
「窓越しの明るいところに置いてください。
水は土の表面が乾いたら、指でこすってみて
それでも中が乾いているようなら あげてください。
冬は1か月に1度あげれば大丈夫です。」
暗唱していた通りに
育てているつもりなんだけどなあ・・・
祖父に勧められて当時から、
サボテンをたくさん育てていた父に言わせると、
どうやら「からくり」があるようです。
鉢植えの場合は1~2年に一度、植え替えが必要。
もしくは薄めの栄養剤を適度に与えること。
鉢植え用土の栄養分が切れないように、ということのようです。
父
「サボテンの植え替えは、素人には難しいよ。
植え替えの話をしなかったのは
お客さんにけがをさせたくないし、
商売人のおじいさんとしては
適度に新しいのを買ってほしかったんだろうなあ」
確かにサボテンを持ち上げるのは、かなり困難なことです。
ピンセットなどを使っても手に棘を指しそうです。
棘を刺したサボテンの方にも傷がつきます。
日本のように湿度の高いところでは細菌の繁殖が盛んなので、
サボテンに傷がつくと そこから腐りやすいのです。
私の記憶では 祖父は棘対策に
よくもんだ新聞紙と、表面のつるつるした箸を
利用していました。
植え替えの際、棘が取れたり
根の周りに土や砂がこすれてしまわないように
用心していたようです。
用土の作り方も、実はかなり難しいようです。
「おじいさんは、たいていのものは
中玉と腐葉土で作って、表面に川砂をあしらっていた。」
サボテンの根は呼吸が多いらしく、
根の周りにぎっちり土が詰まるのが苦手のようです。
そのため土は中玉を使い、栄養分として腐葉土を入れたらしいのです。
それだけだとサボテン自体がグラグラするので
表面を川砂で固めるようにしたのでしょう。
最近の園芸店で売っている鉢植えのサボテンのは
たいてい表面が糊付けされているのも同じ理由だと思います。
まあ、今は
「サボテン用の用土」というものが販売されていますから
利用するのもアリです。
栄養剤も父に言わせると
「バランスのとれたものがいい」そうなので
ハイポネックスでOKでしょう。
きんしゃちは細かい棘が少ないので
比較的、扱いやすいサボテンだと思います。
昔、祖父のところで直径1メートル級のきんしゃちが
お客様の視線に合わせて高いところにありました。
大きくは育てたくはないけれど、
日照不足でヒョロヒョロするのはかわいそうだし、
間延びさせると上下に切ることになって
結果的に増えてしまうので
少し鉢を大きくしようかと思います。
植え替えは水のいらない冬場にした方が安全かな。
その前にハイポネックスを、あげて
かわいい鉢でも探しておこう。