起業して少なくても月収を得る本かなと思ったら、
シニアといえども給料を得ることができるという本でした。
ネットでの職探しや、ハローワーク、派遣会社、シルバー人材センターなどを
実際に取材して、
そこから就職、仕事をしている人からの取材も丁寧にされている本です。
シニア向けに職業訓練が行われていることや、
履歴書の書き方、面接時の注意点、
仕事をするにあたっての心構え、
家庭内のバランスなど
再就職を目指す、久しぶりに就職試験を受ける方向けの本でもありました。
また、それまでのキャリアに関わらず、
職種を広く考えることや、
主婦業、家事が好きならそれが職につながること
清掃業といっても多岐にわたることなど
職への視点をかえる提案があります。
最終章に
『きょうよう』と『きょういく』
の話が出てきます。
『きょうよう』は「今日用がある」こと
『きょういく』は「今日行くところがある」こと
シニアにとって元気に生きることは
「今日する用事があって、今日行くところがある」こと
そのためにも仕事を持つことは、
生活にメリハリができてとてもいいと著者は言っています。
一方で
「仕事である以上、ちょっと暇つぶしに働いてみようかは無責任。
仕事はチームワーク、仲間の迷惑にならないようにきちんと準備しましょう。」
と、心構えを重視してます。
「60代以上の人は、健康を気にするあまり健康を重視しすぎる。
気にしすぎないようにしましょう。」
「自分の健康を過信せず、自分のできる範囲を見極めて仕事を引き受けましょう」
など、ならでわの注意も書かれています。
最後には突然仕事場を失う話も出てきて、
まさに今どきの就職事情が描かれています。
著者自身はとても前向きに、それすらも楽しんでいるようで
読後感のよいほんでした。